一言法話「除霊依頼の髑髏(どくろ)岩」※写真あり
三峰山 永昌庵

髑髏岩
数年前の話です。
私が住職になったばかりの頃「除霊をして欲しい」という依頼が来ました。
話を聞くと
「主人が奇妙な石を拾って来ました。
その石が、なんとなく髑髏(どくろ)見えて…その石を拾って来てから家族に不幸が立て続けに起こって気味が悪い…石に霊が取り付き、家に不幸を呼び寄せているのではないか」
とのこと。
不幸の内容はこうでした。
・階段から滑って足を怪我した。
・祖母が亡くなった
・車をぶつけた。など。
石を見れば確かに……大きな窪みを目、下の形を口と考えれば「髑髏(ドクロ)」にも見えなくもない。
材質も変わっていて、確かに、コレを持ってきてから不幸が起これば、この石のせいにしたくなる気持ちもわかるシロモノでした。
とりあえず私はその石を須弥壇に祀り、経を読み、石を預かりました。
依頼主は喜んで帰って行きましたが……
正直、私は霊が祟るという事を信じていません。
祟りの正体は人の「思い」です。
それを、たまたま重なった不幸を依頼主は「石のせい」にしただけの話です。
……ですので、私は、除霊という名目で、その方の、石に対する『思いや不安』を取り去るために、読経をさせて頂きました。
結果としては……肩の荷が降りた様で、その後、その石のせいで不幸がになった、という事はピタリとなくなった様です。
一応、「除霊」は出来た、ということでしょうか。
少なくとも、不幸を石のせいにする事はなくなったのでしょう。
……しかし、考えようによっては、その石はその時まで一身に家族の不幸のへの責任を肩代わりしてくれた
言うなれば
「不幸の責任の身代わり」
…を、してくれたものでもあると思うのです。
私は、なんとなく、その石に愛着を持って、今は「身代わり髑髏岩」としてお寺にお祀りしています。
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